2016年09月30日

ビジネスオーナーと自営業者

ロバート・キヨサキさんのご著書「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」では、ビジネスパーソンを4つに分類しています。

E:Employee(従業員)
S:Self Employee(自営業者)
B:Business Owner(ビジネスオーナー)
I: Investor(投資家)

このうち、日本では自営業者とビジネスオーナーをどちらも「経営者」と呼んでいます。(ここでいう自営業者は、個人事業主のことではなく、個人事業主または会社社長を問わず自ら事業にあたっている人を指します。一方、ビジネスオーナーは、自らは直接事業には携わらず、事業の「仕組み」を作る(≒組織を運営する)役割を担います)

自営業者とビジネスオーナーのどちらが優れていて、どちらが劣っているということはありませんが、両者の間では学ぶべきことが大きく異なります。自営業者であれビジネスオーナーであれ、事業そのものについては専門家でなければなりませんが、自営業者の場合は、より事業に関するスキルを高めて行くことで強みを発揮するでしょう。ビジネスオーナーの場合は、狭い意味での会社経営(≒組織運営)で専門性を発揮しなければなりません。

ここで問題となるのは、起業して「経営者」となる方が、「自営業者」と「ビジネスオーナー」のどちらになろうとしているのかを明確に考えずに「経営者」になってしまうことです。その結果、それぞれの立場で学ぶべきことを学ばずに事業を開始してしまい、実際に事業を開始してから事業運営に齟齬が起きてしまうことになりかねません。起業しようとする方には、自営業者になりたいのか、ビジネスオーナーになりたいのか、前もってよく考えてから起業されることをお薦めします。
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2016年09月29日

忙しいから…

先日、出版セミナーを聴講してきました。

小職も何冊か出版をしているので、出版はとても労力がかかるということは理解しています。そして、そのセミナーでも「出版はしたいと考えているものの、忙しいので、いまは執筆できない」という受講者の方がたくさんいるとのことでした。

この考えについては、普段の仕事が忙しさを考えると理解できないでもないのですが、「それじゃ、いつ出版するのか」という疑問も持ちます。これについては、流行語のように「いまでしょう?」と返しても進展はありません。

そこで、そのセミナーで講師の方が「出版を事業の戦略にしなければならない」という考え方をお話ししておられましたが、私もこれには得心しました。

要は、「出版というあらたな仕事を追加する」のではなく、「いままでの事業展開を、『出版』という方法に切り替える」ということです。出版によって事業を広げている方は実際にいるわけですから、新たに執筆する仕事を付け加えるのではなく、出版による事業展開に切り替えれば、それは今からでも実施できるわけです。

これは、出版だけに言えるものではないと思います。私も事業改善のお手伝いをしていますが、新たな手法を提案しても「忙しくていまはできない」という反応をする経営者の方はたくさんいます。でも、「新たなことをするのではなく、いまのやり方を変える」と考えれば、すぐに実行できるはずです。
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2016年09月28日

2番手地銀

平成28年9月28日の日本経済新聞に「『2番手地銀』に独自性促す。収益確保へ事業改革」との記事が出ていました。

金融庁は従来から地方銀行の収益改善を促している傾向にありましたが、この記事では「これまでの画一的な検査体制を見直し、地域で1番手の50行弱と2番手以下の約60行の評価軸を変える」と、従来からの変更点を記載しているところがポイントです。

2番手地銀は、地方銀行のうち、同じ拠点にありながら規模が2位以下の銀行のことで、おもに第二地方銀行協会加盟銀行がこれにあたります。ただし、地方銀行協会加盟銀行(いわゆる第一地方銀行)の中でも、同じ拠点により大きな地方銀行協会加盟銀行がある場合、この2番手銀行に該当します。

2番手銀行の中にも、独自色を強め、収益基盤が強い銀行もありますが、多くは収益基盤が小さく、金融庁は前述のような60行を選定し、別途、評価していくということになったのでしょう。

融資の利用者からすると、注意しなければならないことは、2番手地銀の多くは、あまりメインバンクにはなりたがらないということです。メインバンクとは、日本の銀行の慣行で、融資先の事業が傾いたときリーダーシップをとってその融資先を支援することです。2番手銀行は、資金量や人材の面で、この事業支援は避けたがります。したがって、融資の借り手からみても融資量の1番手ではなく2番手以下になろうとする訳です。

そして、金融庁から業績改善の指導が強まると、この傾向はますます顕著になるでしょう。その結果、融資姿勢は消極的になっていくと思われます。その対策として、私は、なるべく2番手銀行からの融資は避けることをお薦めします。
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