2016年10月19日

連帯保証人とは

今回は、よく聞くけれど、注意しなければならない連帯保証について解説します。

連帯保証とは、言葉の意味では連帯して保証を行うことですが、法律的な意味合いとしては、単なる保証(連帯保証と混同しないよう、単純保証ということもあります)と比較すると分かりやすくなります。

連帯保証と単純保証は両方も借入金などの保証、すなわち、借入人が借入金を返済できなくなったときに、保証人が借入人に代わって返済をしなければならない義務を負うという点では同じですが、次の点で異なります。

(1)連帯保証人は、「まず、借入人に督促をして欲しい」(これを催告の抗弁権といいます)主張することができません。

(2)連帯保証人は、「借入人はまだ財産を持っているから、それを返済にあてるまで、自分は代わりに返済は行わない」(これを検索の抗弁権といいます)と主張することができません。

(3)連帯保証人は、「債務者にも借入金を支払う義務があるから、自分は残った借入金の半分しか払わない」(これを分別の利益といいます)と主張することができません。

このように、連帯保証人は借入人とほぼ同じ責任を負っており、そういった面では、会社の借入について経営者が連帯保証人となっている場合、会社の借入について経営者も同じ責任を負っているということができます。


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2016年10月18日

善因は善果をうむ

稲盛和夫さんが、「善因は善果をうみ、悪因は悪果をうむ」(よい行いはよい結果につながり、悪い行いは悪い結果につながる)と因果応報を説いています。これは仏教的な考え方のようですが、稲盛さんご自身がこの考え方を実践して、京セラを業績を高めたことを考えると、これを否定することはできません。

ただし、因果応報の考え方を直ちに受け入れる方もいるし、受け入れることができない方もいます。受入れることができない人にとっては、因果応報の考え方を証明する客観的な証拠がないからでしょう。私も、正直なところ、直接的な証拠はなく、帰納的にそうなっていると考えています。

とはいえ、因果応報は、単に信じるか信じないかという程度の考え方ではないと思います。この考え方は普遍的な面もあると私は考えています。例えば、マックスウェーバーはその主著で、プロテスタント(カルヴァニズム)の禁欲的な考え方が勤勉さを奨励し、その結果、プロテスタントは多くの利潤を得られるようになったと指摘しています。

これは、私見ですが、自分を律することができる人は、大きな視野を持つことができるようになり、結果として、事業運営上の正しい判断ができるようになると私は考えています。「因果応報」と聞くと、「建前だけでは仕事はできない」と考える方も少なくないと思いますが、「よい、悪い」という倫理的、道徳的な考え方ではなく、正しい結論を導く方法として因果応報を考え、それに臨んで行くことを私はお薦めしたいと思います。


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2016年10月17日

社長はだれが決めるのか

最近、上場会社で、創業家と役員が対立することが目立っています。代表的なものは、石油卸会社の合併や、やや形は違うものの家具小売り業での事業方針などで、創業家と役員の間で対立があったことが耳目を集めました。

ここで私がひどいなぁと感じたのは、飲食店の創業家と役員の対立です。創業者の社長は57歳の若さで病死したのですが、その子息が社長に就任できず、役員と対立していることです。ここでご注意いただきたいことは、私は経営者の世襲を批判しているのではありません。経営者の世襲が必ずしもよくないとは限りません。問題と感じるのは、会社が上場しているのであれば、一般的には創業家だけでは経営者を決めることは難しいということです。

法律上は、創業家であっても株主でしかありません。創業家が何らかの特別な権利を有しているわけではありません。ですから、経営者(ここでは、取締役を指します)は、株主総会の承認を経て選任されるので、創業家だけで決めるわけにはいきません。しかし、創業家側が、前社長の子息を社長にしないことで対立するというのは、横車を押すものです。もし、創業家が社長を選任する権限を持ち続けたいのであれば、株式を上場しなければよかったのです。

経営者が誰がよいのかということは横に置いておき、創業家は法律の知識を持たなすぎると考えています。中小企業のいわゆるオーナー会社ならそれほど法律の知識が必要になることはありませんが、上場会社が社長を選任する手続きを理解していないということは、私としては信じられないことです。

とはいえ、この会社の騒動は例外的なものだと思います。多くの上場会社では、経営者の方はきちんとした知識を有していると思います。せっかく会社を上場するまでに成長させたのであれば、避けられる騒動を起こすことのないよう、創業者の方はきちんと法律的な知識も身に付けて欲しいものです。


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