2016年10月17日

社長はだれが決めるのか

最近、上場会社で、創業家と役員が対立することが目立っています。代表的なものは、石油卸会社の合併や、やや形は違うものの家具小売り業での事業方針などで、創業家と役員の間で対立があったことが耳目を集めました。

ここで私がひどいなぁと感じたのは、飲食店の創業家と役員の対立です。創業者の社長は57歳の若さで病死したのですが、その子息が社長に就任できず、役員と対立していることです。ここでご注意いただきたいことは、私は経営者の世襲を批判しているのではありません。経営者の世襲が必ずしもよくないとは限りません。問題と感じるのは、会社が上場しているのであれば、一般的には創業家だけでは経営者を決めることは難しいということです。

法律上は、創業家であっても株主でしかありません。創業家が何らかの特別な権利を有しているわけではありません。ですから、経営者(ここでは、取締役を指します)は、株主総会の承認を経て選任されるので、創業家だけで決めるわけにはいきません。しかし、創業家側が、前社長の子息を社長にしないことで対立するというのは、横車を押すものです。もし、創業家が社長を選任する権限を持ち続けたいのであれば、株式を上場しなければよかったのです。

経営者が誰がよいのかということは横に置いておき、創業家は法律の知識を持たなすぎると考えています。中小企業のいわゆるオーナー会社ならそれほど法律の知識が必要になることはありませんが、上場会社が社長を選任する手続きを理解していないということは、私としては信じられないことです。

とはいえ、この会社の騒動は例外的なものだと思います。多くの上場会社では、経営者の方はきちんとした知識を有していると思います。せっかく会社を上場するまでに成長させたのであれば、避けられる騒動を起こすことのないよう、創業者の方はきちんと法律的な知識も身に付けて欲しいものです。


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posted by 六角明雄 at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする