2016年11月24日

怒られた会社に訪問する

私が銀行で働いていて融資先を訪問したとき、訪問先の会社の社長に怒られたことが何度もありました。怒られる原因は、私に原因があるときもあれば、私に原因がなくて単に社長の気分が悪かったときもあります。しかし、怒られたからといって、立場上「もう訪問したくない」ということはできなかったので、翌日も訪問をしました。ところが、原因が何であれ怒った側も大抵は気にしていたようで、よほどのことがない限り、もとのように取引を続けてもらうことが出来ました。むしろ、怒られても会社に来る銀行職員の方が可愛がられたりしました。

おかげで、私もいろんな経営者と抵抗なく話ができるようになったし、初対面の人でもものおじしないですむようになりました。それと同時に、私も「社長を怒らせないようにしなければ」と、訪問先の社長については注意して観察するようになり、いろいろな機微を感じ取れるようにもなりました。世の中には私よりももっとすごい経験を積んだ営業マンがたくさんいると思いますが、いまとなっては、若いときの経験が役に立ったと感じています。

ところで、銀行職員に対して怒る経営者の中には、どうしても関係が修復しない人も少数ながらいました。そういう人は、性格的に嫌いな人とは付き合わないという人もいれば、銀行との取引を有利にしたいという意図からあえて銀行に強い態度を続ける人もいました。ただ、こういう経営者の方は、銀行だけでなく、従業員の方、販売先の方、仕入先の方ともうまく取引できない、端的に言えば、器が小さいと判断されてしまいます。私にもたくさんの欠点がありますが、他山の石とすべきことだと考えています。



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2016年11月23日

うるさい人をそばに置く

会社の経営者、特に自ら起業した人は、自分のアイディアを実現したいという思いが強いと思います。だからこそ、それを拒もうとする人は遠ざけたいと感じるでしょう。私が銀行で働いているときにも、さまざまなアイディアに基づく融資の申し込みに対し、「そのアイディアはうまくいかないと思われる」という理由で 融資を断り、経営者の方と幾度も論争したことがありました。では、そういった時に、結果的に銀行の考え方が正しいかというと、100%正しいとは限りません。とはいえ、銀行も多くの融資先を見ていることもあり、銀行の判断の方が正しいことの方が多いようでした。

ただ、ここで述べたいことは、どちらが正しいかということではなく、過程を大切にすべきということです。特に、オーナー会社では、社長の考えに反対する人はほとんどいないでしょう。強いて述べれば、融資を受けている銀行だけということになります。とはいえ、銀行の意見をきけということではなく、身の回りにあえてうるさい人をそばに置くべきということです。

というのは、平成26年3月28日のNHK経営委員会で次のようなやり取りがありました。「例えば、経営委員会に任命されたのだから、経営委員会は自分たちの味方であってほしいと思われているふしがないとはいえないのです。これは逆で、経営委員会はモニタリング機関として会長を選任しました。そのあとは明らかに、モニタリングされるものと、するものという関係になるわけです。自分を取り巻くガバナンスの仕組みが厳格であればあるほど、その人たちに信任されているということの重みは大きいのです。ある程度しっかりとしたガバナンスが会長を信任しているということになるのです。それによって会長の権威は非常に高まるわけです。ガバナンスとはそういうものなのです。自分がやりたいことにケチをつけている、あるいはチェックしようとしているというように理解してはいけないのです」これは、経営委員の方が会長を批判して発言した内容です。

ここではガバナンスが主要な論点となっていますが、事業のアイディアについても、自分と考え方が違う人や部外者が「それならうまくいく」と考えるようなものであれば、成功する確率も高いということです。一見すると、自分の意見に反対する人がそばにいると邪魔と考えがちですが、自分と立場や意見の違う人が賛成するくらい練り込むことによって、事業が成功するものと私は考えています。



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2016年11月22日

ホスピタリティ

誰がお話ししていたかははっきり覚えていないのですが、ある著名人が、福岡でタクシーに乗った時に感動したということをお話しされていました。なぜ感動したかというと、タクシーを降りようとしたとき、運転手さんが、タクシーに乗車中に話した内容についてノートにメモをしたいたそうです。なぜメモをしているのかを尋ねたところ、次回、乗ってもらったときに、きょうの話の続きを話せるようにしておくためだということでした。それに感動したその方は、福岡に行くときは、その方を指名してタクシーに乗るようにしたということです。

私も、最近のタクシーは、運送業というよりも、ホスピタリティを提供する会社になってきていると思います。タクシ―だけでなくても、ちょっとした気遣いが顧客を感動させたりします。例えば、宅配会社の方が、自動車を敷地の外に停めて、そこから歩いて荷物を運んできたり、雨の日は、自動車から降ろした荷物にタオルをかけて運んできたりするという心遣いを見ると、そのドライバーの方への印象がとても深くなります。

逆に、荷物の上に伝票を載せて文字を書いて、箱に筆の跡をつけてしまったり、受取人払の運賃を支払ったときにお釣りの紙幣がしわくちゃだったりすると、顧客の印象はとても悪くなってしまいます。運送業は荷物を運ぶことが仕事と考えていると、荷物を運ぶこと以外のことには関心が及ばないのでしょう。でも、選ばれるサービス業になろうとすれば、自ずと気遣いができるようになると思います。



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