2016年12月07日

率先垂範の効用

先日、ポッドキャスト番組で社会保険労務士の内海正人さんとお話をしたとき、内海さんから「部下に仕事の報告をして欲しければ、まず、自分が部下に報告をするようにするとよい」というアドバイスをいただきました。すなわち、自分がして欲しいことについては率先垂範せよということで、これは多くの方に理解していただけることだと思います。

さらに、内海先生は、「自分が報告を率先垂範すれば、それが手本とされるので、自分の望むような方法で報告してもらえる」とお話しされておられました。これに加えて、私は、上司が報告について率先垂範することは、部下が上司から信頼されていると実感できたり、会社の事業をよくしようということについて関心が高まったりするという効果も得られると考えています。

このような方は少数だと思いますが、「報告は部下が上司に対して行うものだ」と考えている経営者の方もいるようです。また、そのように考えていなくても、「部下から報告して欲しい」と思いつつ、「自分のことは部下がわかってくれているはず」と考えてしまい、部下への報告は行わない方もいるようです。これは、私自身にも言えることですが、他人への配慮というのは、どれだけやってもやり過ぎるということはないのかもしれません。


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2016年12月06日

名器の音色には気づかない

天才ヴァイオリニストのジョシュア・ベルが、5億円のヴァイオリン、ストラディバリウスを、ワシントンD.C.の地下鉄の駅でお忍びで演奏したという、ワシントンポストの企画は有名で、1,000人近くが彼の前を通っても、足をとめる人は7人、お金を入れた人は27人という結果だったそうです。このことからは多くの示唆が得られると思います。



私は、そのひとつとして、人々が評価するものは、他人が評価しているものに大きく影響を受けるということだと思います。他の人が評価している奏者の演奏は評価しても、自分の耳に直接聴こえてくる演奏は多くの人が評価しないということです。これを、裏を返せば、本当は評価されるべきものを、他者に先駆けて気づくことができれば、それをビジネスチャンスにすることができるでしょう。

これに関連して思い出すのは、島田洋七さんが書いた「佐賀のがばいばあちゃん」です。この本が売れたのは、3度目の出版からだそうですが、1度目と2度目の出版と1字も原稿を変えていないそうです。でも、3度目の出版後に影響力のある人が評価をしたので、周りの人も評価を始めたということなのでしょう。具体的にどうすればよいかということについては割愛しますが、実はビジネスチャンスになるネタは、気づかないだけで身近にある可能性があるという前提で、普段から目を凝らすことをしたいと私は考えています。


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2016年12月05日

裏付けのないスピードアップ

仕事はもれなく迅速に行うことが望ましいということは言及するまでもありません。しかし、どうしてももれがあったり、思ったより時間がかかってしまいがちです。さらに、私が感じるのは、所要時間は予定内であるように見えて、実はもれが多く、結果として予定以上の時間を要してしまう例が多いように感じています。

分かりやすく単純な例で言えば、「今年度利益は何としても前年度利益の10%増をめざす」という目標を立て、販売先訪問を増やし、懸命に年度内に10%以上の利益を得られる売上高を達成したとします。しかし、翌月になって商品の一部に粗悪品が入っていることが分かり、返品を受けることになったとします。その結果、その売上高を控除すると、利益額は前年度より減少してしまうということが起きかねません。

事業の速度を上げることは大切であっても、能力を超えて速度を上げてしまうと、従来の速度で事業を進めた方が利益が得られたということになることもあります。すなわち、事業の速度を上げるのは、単純に速度を上げればよいということではなく、それなりの準備が必要です。準備というのは、機械を入れ替える、従業員のスキルを上げるといった手順が必要で、そのような速度を上げることができる裏付けなしに、経営者の方が部下に対して単に速度を上げるよう指示することは、避けるべきでしょう。



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