2016年12月11日

多くの銀行職員は決算書を読めない

銀行は融資先を厳しくチェックしているイメージがありますが、実は、すべての銀行職員が決算書を読めるとは限りません。むしろ、融資の実務経験がない銀行職員の方が多いようです。その要因としては次のようなものが考えられます。

(1)銀行の仕事の幅が広がり、融資以外にもいろいろな業務を行うようになり、融資業務を経験しない場合も多くなった。

(2)職員数が減少し、かつてのようにOJTやジョブローテーションを組むことが物理的にできなくなってきている。

(3)銀行の収益環境が厳しくなり、人材育成に費用をかけることができなくなってきている。

そして、このような傾向は、銀行の規模が小さくなるほど強まるようです。話はそれますが、最近、金融庁が小規模の銀行(金融機関)に目利き能力の強化を特に働きかけるようになりましたが、それはこのようなことも背景にあるでしょう。私も、中小企業の経営者の方から融資の相談を受けたとき、その会社が取引している小規模の金融機関の担当者は、自らは方針を示さず、信用保証協会で保証の承認が得られるかどうかというだけで、融資の可否を回答しているということがありました。

融資を受ける側がとるべき対策は、まず、取引銀行で自ら融資判断できるひとを探し、その人と直接話ができるようにすることです。自社の担当者が、もし、決算書が読めない人であれば、支店の融資責任者や支店長と面識を作ることが必要です。もし、支店にもあまり融資に詳しい人がいないようであれば、取引銀行を変更することも必要でしょう。このようにしないと、自社が勝負をかけて事業展開するときや、業績が傾いたときに、融資に詳しくない人は、すぐに融資取引を縮小したり解消しようとするからです。
posted by 六角明雄 at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする