2016年12月21日

7万円の日本酒

作家の竹田恒泰さんが、テレビ番組で、「もし、TPPが発効したら、日本酒は値上がりする」という主旨のことをお話しされていました。これは、竹田さんがヨーロッパを旅行した時、日本では1万円程度で売られている日本酒が、ヨーロッパでは7万程度で売られているところを見たからだそうです。

竹田さんも、1万円のものが7万円で売られているというのは、少し不思議だったようで、「仕入価格はずっと安いはずなのに、なぜ、7万円で売っているのか?」とお店の方にきいたそうです。これに対して、お店の人は、「7万円の価値のおいしさがするから」と答えたそうです。すなわち、ヨーロッパでは、売値=仕入値+利益ではなく、売値=市場価値という考え方をしているということを学んだということでした。だから、もし、TPPが発効したら、日本酒は、高く売れる外国にどんどん輸出され、日本でも、それにつれて、お酒の価格が上がるだろうということでした。

ところで、日本では、売値=市場価値ではなく、売値=仕入値+利益と考えている経営者の方が多いように思います。理屈では分かっていても、なかなか実施しにくいでしょう。売値ー仕入値(または原価)=付加価値ということなのですが、付加価値の根拠はなかなか客観的に把握しにくい上に、もし、過剰に付加価値を上乗せしてしまったら、顧客が離れないか心配するという面もあるでしょう。これも、改めて述べるまでもありませんが、経営資源の小さい中小企業ほど、価格での競争は避け、付加価値の大きさで勝負すべきです。

ですから、多くの経営者の方には、売値はなるべく小さくという考え方は避け、どれくらいの付加価値をつけるか、という発想で、製品(サービス)を開発するというように、方針の方向を転換していっていただきたいと思っています。
posted by 六角明雄 at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする