2017年03月09日

[ビジネスのきづき](84)「合併と傘下入り」

読者のみなさま、こんにちは。





毎週、笑点の大喜利を見ることで元気を

つけている六角です。


地方銀行に17年間勤務し、約800社の

中小企業の支援を担当、その経験から

習得した支援ノウハウを活かして

経営コンサルタントとして独立、

がんばる日本の中小企業を応援するため、

今回も、ビジネス書6冊(累計発行部数

3万部)のビジネス書作家として、

ビジネスを加速させるためのきづきを、

3分間で読めるメールマガジンにして

お届けします。





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●合併と傘下入り

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今回は、熱心な読者の方のSさんからの

ご質問に回答したいと思います。


ご質問は次のとおりです。


> ある方の会社が生き残りをかけて
> 別会社の傘下に入ったという内容を
> 経営者の方がFBで投稿なさって
> いました。
>
> 傘下に入るという事は合併?
> 傘下に入ることと合併との違いが
> わかりません。
>
> また、そうする事の自社にとっての
> メリットやデメリットがあったら
> 教えてください。


まず、合併について説明します。


合併は、2つ以上の組織が1つになる

ことを意味していますが、会社法第2条

第27項と第28項で2種類の合併が

定義されています。


吸収合併→会社が他の会社とする合併で

あって、合併により消滅する会社の権利

義務の全部を合併後存続する会社に承継

させるものをいう。


新設合併→二以上の会社がする合併で

あって、合併により消滅する会社の権利

義務の全部を合併により設立する会社に

承継させるものをいう。


A社とB社が合併するとき、吸収合併は

A+B→Aとなる合併で、新設合併は

A+B→C(新しく設立する会社)と

なる合併です。


ただし、実際には、新設合併はあまり

行われておらず、多くの場合は、吸収

合併が行われているようです。


なお、吸収合併であっても、合併後に

会社が商号(社名)を変えることもあり、

外見的に新設合併に見える場合もあり

ます。


例えば、第二電電は、KDDと日本移動

通信と合併し、KDDI(合併した時の

商号は「ディーディーアイ」)となり

ましたが、これはKDDIという新しい

会社が設立されたわけではなく、

合併後も第二電電が存続し、商号を

KDDIに変更したという吸収合併です。


一方、傘下とは、「全体を一つの勢力

としてまとめる指導的な人物や機関の

下で、その統制・支配を受ける立場に

あること」(大辞泉)ということです。


しかし、会社について「傘下に入る」

ということの法律での定義はないので、

人によって指すものが異なります。


ただし、具体的は、次のようなことを

指すと考えられます。


(1)ある会社から出資を受けて子会社

になる。


(2)ある会社から出資を受けて持分法

適用会社になる。


(3)ある会社と契約を結び、継続的

または多額の商取引を行う。


正確さを犠牲にしてわかりやすく説明

すると、ある会社が、別の会社の株式の

50%を超えて保有しているとき、その

会社は子会社といい、別の会社の株式の

20%以上50%以下を保有している

とき、その会社を持ち分法適用会社と

いいます。


親会社と子会社は、法律上は別の会社

ですが、親会社は子会社の株式の株式の

50%を超えて保有し、子会社を支配

しているため、親会社は子会社を含めた

決算書(連結財務諸表)を作成するなど、

実態はひとつの会社と同じです。


したがって、ある会社が、別の会社の

子会社になるとき、それは「傘下に入る」

とはいわず、「子会社化する」という

ように言われることになるでしょう。


よって、「傘下に入る」とは、持分法

適用会社になるか、多額の商取引を

することを指すと思います。


では、持分法適用会社になることと、

多額の商取引をすることの違いは何か

ということですが、実態としては、

両者はあまり変わりがないと私は

思っています。


先ほど、持分法適用会社の定義として、

20%以上の株式を保有している会社と

と説明しましたが、実は、株式の保有は

後付けと言えます。


というのは、まず、両者で多額の

商取引をすることが前提にあって、

次に両者の関係を強化するために、

傘下に入る会社が20%以上の株式を

持ってもらうということになる例が

ほとんどです。


最近の例では、販売や製品開発などの

業務提携にともなって、自社の34%の

株式を日産自動車に保有してもらった

三菱自動車が挙げられます。


では、株式の保有をともなわない、

契約だけの傘下入りとはどういうことか

というと、中小企業の多くは、実態と

しては株式を他社に保有してもらうと

いうことは、手続きが煩雑でもあり、

あまり行われていません。


さらに、法律上は株式会社であっても、

規模の小さい会社は経営者の個人的な

信用(いわゆる、「顔」)で取引が

行われており、他社の株式を保有する

という必要性があまりありません。


傘下に入れるということは、必ずしも

出資をしなくても、商取引で実質的に

傘下に入れることもできるということ

です。


ここまで、合併と傘下について説明

してきましたが、ご質問への回答は、

「合併」は法律で定められた手続きに

よって、2つの会社が1つの会社に

なることで、「傘下に入る」とは

商取引を強めて主従関係を作るという

ことです。


恐らく、Sさんのお知り合いの方が

FBに投稿した内容は、別の会社から

商取引で支援をしてもらうという

程度の意味であり、法的に合併したり、

出資をしてもらうということまでは

考えていないのではないかと想像

します。



「傘下に入る」と「合併する」とも、

広い意味で「一緒に仕事をする」という

ことであるとすると、両者の違いは、

手続きの違いであり、合併は、法律上も

ひとつの会社になるということです。


両者のメリットとデメリットは、

傘下に入ることはお互いの意思表示

だけですんだり、少ない金額の出資で

行うことができますが、つながりは

合併よりも薄くなります。


合併はその逆で、手続きが煩雑になり

ますが、事業も会社も一体となることが

できるということです。


以上、今回は読者の方からの質問に

お答えしました。引き続き、読者の方

からのご質問をお待ちしております。





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●編集後記

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長寿番組の笑点は多くの方がご存知の

とおり、50年間放送が続いていますが、

サザエさんと同様に、世相が頻繁に

変わっている中、ほぼ変わらない内容が

放送されているという点で、見ていて

安心できる番組です。


ただ、放送開始された年が私が生まれた

年と同じということは、私も長寿という

ことになってしまうのかなぁという点が

気になります。( ̄▽ ̄;)












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posted by 六角明雄 at 08:05| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする