2019年09月04日

[ビジネスのきづき](994)「融資審査をする時の不良資産の見分け方」

読者のみなさま、こんにちは。








先日、かみさんと茨城県ひたちなか市の漁

港の近くのお寿司屋さんに行き、ネタの大

きいおすしをお腹いっぱいたべてきて、と

ても満足した六角です。


地方銀行に17年間勤務し、約800社の

中小企業のご支援を担当、その経験から習

得した支援ノウハウを活かして、経営コン

サルタントとして独立、がんばる日本の中

小企業を応援するため、今回も、ビジネス

書7冊(累計発行部数3.8万部)のビジ

ネス書作家として、ビジネスを加速させる

ためのきづきを、3分間で読めるメールマ

ガジンにしてお届けします。





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●融資審査をする時の不良資産の見分け方

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先日、ある税理士の方から、「銀行では、

融資をしている会社の貸借対照表から、回

収不能の売掛金や、資産価値のない棚卸資

産を見つけると言われているが、どうやっ

て見つけているのか」という質問をされま

した。


以下は、あくまで、私個人の考えですが、

次のように答えました。


1つめは、直接的な方法ですが、それは、

資産の明細を検証することです。


もし、数年前から残っている売掛金や、棚

卸資産があれば、銀行はそれらを実質的な

不良資産と判断します。


中には、会社側が、まったく無価値ではな

く、回収したり、販売したりできる可能性

があると考えているものもありますが、保

守主義の原則の観点から、不良資産の可能

性が高いと判断します。


(保守主義の原則については、直接的な説

明ではありませんが、こちらをご参照下さ

い。→ https://bit.ly/2MNQ4KU


また、資産の明細に「その他」の金額が異

常に多い場合も、不良資産が含まれている

可能性が高いと判断します。


2つめは、前回の決算書と比較して、売掛

金や棚卸資産が増加した場合は、増加分の

うち、何割かは不良資産の可能性が高いと

判断します。


もちろん、売上が増加したときは、売掛金

や棚卸資産も増加しますが、売上の増加率

よりも、売掛金や棚卸資産の増加率が高い

ときは、増加分に不良資産が含まれている

可能性が高いと判断します。


3つめは、同業者と比較して、売掛金や棚

卸資産の割合が高いときは、その高い部分

については不良資産の可能性が高いと判断

します。


4つめは、実地に会社の状況を見ることで

す。


具体的には、会社を訪問したときに、倉庫

に異常に在庫が多いときは、資産価値がな

いものがある可能性が高いと判断します。


また、経営者や経理担当者の話をききなが

ら、その中で売掛金が回収できなくなって

しまったり、そうなりかけているというこ

とに言及していないか、棚卸資産の中に、

もう売れそうにないものが残っていないか

ということに言及していないかを注意深く

きいています。


以上のような方法で、不良資産がないか、

ある場合はどれくらいかということを探っ

ています。


なお、1つめの方法を除き、いずれも客観

性のある方法ではありませんが、中小企業

は、二重帳簿といった、多くの労力を必要

とし、強い意図をもって行う粉飾をしてい

る可能性は低いので、不自然な資産は比較

的見つけやすいという印象を私は持ってい

ます。


とはいえ、客観的な方法ではなく、疑いが

高いというレベルでの分析は、どれくらい

銀行内部で共有されるのかというと、これ

は銀行によって異なると思いますが、客観

的な根拠がなければ、「資産のうち●●●

は不良資産の可能性がある」とメモ程度に

記録されるか、記録はされない場合もある

と思います。


ただ、融資審査スキルの高い銀行職員は、

会計データの分析から不自然さが感じられ

れば、前述のようなメモがなくても、融資

審査を行う上で、自らその疑いを持った上

で融資審査を行うでしょう。


ここまで述べて来たことからも分かるよう

に、不良資産の把握は、大部分が「疑いが

大きい」というレベルでの把握です。


これに対し、「自社の資産を実際に見ても

いないのに、銀行職員の腹分目で不良資産

と断定されてしまうとすれば、納得がいか

ない」と感じる経営者の方もいると思いま

す。


これについては、銀行側も、実際に確かめ

ていないという前提での判断ですので、決

して断定的な情報とは考えていません。


ここで重要になる考え方は、ビジネスで利

益が得られるのは、リスクを負うことの裏

返しでもあるということであり、銀行自身

もそれをよく分かっています。


なぜなら、銀行が融資申込者に融資をする

ことは、銀行がリスクを負うことであり、

だからこそ、その見返りとして融資利息を

融資をした相手から受け取ることができま

す。


一般の事業でも、売掛金を増やしたり、在

庫を持つということは、リスクを負うこと

であり、それは利益の源にもなります。


ただ、売掛金や在庫といった資産が増えて

いるにもかかわらず、事業の成果は、利益

率が低いか、赤字であれば、そのような資

産は「死産」であり、在庫は「罪庫」とい

うことになってしまいます。


ですから、銀行が不良資産と判断すること

は、会計的な観点から不良資産というより

も、利益を生み出す資産になっていないと

いう意味での査定という面が強いと言えま

す。


むしろ、会社側が、自社で経理規則などを

作成し、それに基づいて帳簿処理をしてい

るだけでも、銀行から見て不自然な決算書

と受け止められることは少なくなると思い

ます。


ここまで、銀行が融資相手の資産をどう見

ているかということを述べましたが、私は

融資を受ける側が、このことを意識する必

要性は少ないと考えています。


なぜなら、会社は事業で利益を出していれ

ば、その方法が正しいのであって、銀行の

考え方に合わせて事業を行うということは

本末転倒だからです。


そして、利益を出している会社の決算書の

内容は、銀行から見て不自然なものとはな

りません。





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●ポッドキャストを配信しました

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私が制作しているポッドキャスト番組(イ

ンターネットラジオ番組)「数字に強い社

長になるポッドキャスト」の第543回を

配信しました。


今回は、中小企業診断士の川北英貴先生に

お越しいただき、融資審査において銀行は

決算書のどこをどのように見ているかとい

うポイントについてお伺いしました。


ご関心のある方は、ぜひ、こちらからお聴

きください。

https://bit.ly/2ZB7xfI


この番組は、Youtubeでも聴くこと

ができます。

https://youtu.be/CWJDiQn1_sY


(Youtubeへは、音声のみアップロ

ードしています)






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●9月13日開催融資勉強会のお知らせ

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私が銀行出身のコンサルタントということ

もあり、頻繁に、士業の方、開業予定者の

方、保険会社の方など多くの方から、融資

に関するお問い合わせがよせられています。


そこで、これまで受けたお問い合わせなど

を交えながら、融資に関する勉強会を開く

ことにしました。


■日時 9月13日(金)

19時00分〜21時00分


■会場 新宿アントレサロン


東京都新宿区新宿2丁目12番13号

東京メトロ丸ノ内線・副都心線、及び、都

営地下鉄新宿線「新宿三丁目駅」C8出口

より徒歩1分


地図→ https://bit.ly/16cEDSR


■参加費 1,000円(消費税込み)

当日、会場でお申し受けします。


■申し込み方法

こちらのページにリンクされているフォー

ムに、お名前、メールアドレスなどのご記

入をお願いします。

http://21keiei.org/seminar.html





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●編集後記

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私がお寿司を食べるときは、大抵は回転寿

司店に行くのですが、最近は、ネタが小さ

くて、逆にストレスが溜まってしまう感じ

がしていました。


でも、漁港の近くのお寿司屋さんは、ネタ

がシャリより大きくて、食べ応えがありま

した。


これまで、回転寿司店でたまったストレス

が晴れた気分です。


それほど頻繁には行けませんが、また、港

のそばのお寿司屋さんでおいしいお寿司を

いただきたいと思います。







◆このメールマガジンで取り上げて欲しい

トピックやご質問、ご感想等がありました

ら、こちらからおよせください。

http://yuushi-zaimu.net/contact/




◆メールマガジンの配信を停止するときは、

こちらをクリックしてください。

https://www.directform.info/unsubscribe.do?id=16107084&token=c510a8e5d0817624db8697f4121548c3



ただし、まぐまぐ読者の方は、こちらから

配信停止の手続きをお願いします。→

http://www.mag2.com/m/0001677623.html







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♪発行責任者

中小企業診断士 六角明雄(ろっかくあきお)

♪関連サイト 売れる組織作りネット

http://www.yuushi-zaimu.net/


●連絡先

104-0061
東京都中央区銀座7-13-5
NREG銀座ビル1階
中小企業診断士六角明雄事務所

電話 050-5539-8814

ファクシミリ 020-4666-8216

電子メール rokkaku@yuushi-zaimu.net


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posted by 六角明雄 at 07:59| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする