2017年12月04日

[ビジネスのきづき](354)「事業計画の対象期間」

読者のみなさま、こんにちは。







先日、庭の手入れをしていたら、初冬にも

かかわらず、気づかないうちに蚊に刺され

ていて、びっくりした六角です。


地方銀行に17年間勤務し、約800社の

中小企業のご支援を担当、その経験から習

得した支援ノウハウを活かして、経営コン

サルタントとして独立、がんばる日本の中

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書7冊(累計発行部数3万部)のビジネス

書作家として、ビジネスを加速させるため

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●事業計画の対象期間

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今回は、事業計画はどれくらいの期間のも

のを作ればよいのかということについて述

べたいと思います。


結論としては、事業計画に基づいて事業を

始めるという中小企業は、3か年程度でよ

いと、私は思っています。


それは、事業計画を使い始めた当初は、P

DCAをじょうずに行うことに注力するこ

とが基本であり、PDCAを実践するだけ

であれば、3か年程度で十分であると考え

るからです。


ただし、3か年だけの事業計画を作ること

も、どのようにしたらよいか、迷う面があ

ると思います。


そのような場合は、まず、10年後は、会

社がどうなっているのかという目標を決め

るところから始めることをお薦めします。


例えば、現在、店舗を1つ持っている小売

店が、10年後に店舗数を5つにしたいと

いう目標を持っているとすれば、売上高を

5倍+αという目標にすることから始めれ

ばよいでしょう。


そのためには、5つの店の間接業務を束ね

たり、店舗の出店企画、店舗の事業の改善

指導や人材育成などを担う部署が必要にな

るでしょう。


また、店舗が増えることによって、固定資

産や、借入金、出資金も増えることになる

でしょう。


このような要素から、10年後の会社の資

産、負債、費用などを計算します。


次に、10年後の状況に至るまで、毎年の

売上高、費用、利益計画を作っていき、今

後、10か年にわたる、1年ごとの収支状

況や、財政状況を計画損益計算書、及び、

計画貸借対照表として明らかにします。


このような10か年程度(乃至は5か年程

度)の事業計画を長期計画と言います。


ちなみに、事業計画は、損益計算書や貸借

対照表だけで表すものではありません。


従業員数、来店者数、地域でのシェア、そ

れぞれの目標の達成方法なども盛り込むこ

とが必要ですが、事業計画の利用を始めた

ばかりの段階では、計画損益計画書だけで

もよいでしょう。


その10か年のうち、こんご3か年(また

は5か年)を中期計画として、より、精緻

に検討をします。


具体的には、1年目、2年目、3年目の売

上高などを達成するために、どのような活

動や支出が必要かといった内容を明確にし

ます。


さらに、できれば、36か月(または60

か月)分の計画月次損益計算書を作成しま

す。


そして、こんご1か年について、短期計画

として、より詳細な数値を決めます。


例えば、商品ごと、販売先ごと、部門ごと

などの販売計画、それらを達成するために

必要となる費用や人員配置、設備導入など

を明確にします。


ここまでのステップは、こんご10か年に

わたる計画を、1か月に細分化するという

ものです。


この事業計画は、さらに、多くの項目を加

えることができますが、多すぎると管理負

担が増えますので、慣れないうちは、計画

の対象となる項目は絞り込むことぉお薦め

します。


実際に、事業計画を活用しながら、項目を

増やす必要があると判断される場合、例え

ば、ある製品を販売地域ごとに分けて管理

することが得策であると判断されるような

ことがあれば、そのような項目を増やすこ

とをお薦めします。


この逆に、細かい管理が必要と判断してい

たものが、後になって不要と感じられた

り、ほかのものといっしょにしても支障が

ないと判断できる場合は、項目を減らすと

よいでしょう。


ちなみに、この事業計画は、経営理念や経

営戦略に基づいて作成されなければなりま

せんが、黎明期の会社にあっては、経営理

念や経営戦略を明確化にすることなく、計

画損益計算書のみによって、まず、黒字に

するということを当面の目標としてもよい

でしょう。


最後に、このような事業計画を作成する意

義ですが、経営管理をするというツールを

持つということだけでなく、自社の事業が

黒字を確保するにはどのような活動が必要

かということが明確になります。


最後に、これは多くの方が述べていること

ですが、事業計画の作成は負担となります

が、事業計画なしに成り行きの活動によっ

て、がんばって事業に臨んだものの、その

成果が赤字になってしまうということを避

けるには、事業計画の作成が最良の方法で

す。



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●編集後記

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私は、蚊は、冬の間は、卵のままで過ごし

て、春になるまで待っているものばかりと

思っていたのですが、種類によっては、成

虫のまま冬を過ごすものあるそうです。


今回、寒いにも関わらず、蚊に刺されたの

は、成虫で冬を過ごす蚊だったということ

でしょう。


それにしても、常温動物の人でさえ、寒い

冬を過ごすのはたいへんなのに、昆虫の蚊

が屋外で冬を越すなんて、すごい生命力だ

と感心しました。







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2017年12月03日

[ビジネスのきづき](353)「融資申込と事業計画」

読者のみなさま、こんにちは。







先日、焼き鳥の食べ歩きをしながら、どの

お店がおいしい焼き鳥を食べられるか探し

ている六角です。


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●融資申込と事業計画

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融資の申込をするには、事業計画が必要だ

と考える人は大部分を占めると思います。


しかし、そうは言いながら、融資を受ける

ために仕方なく作るという方も多いと思い

ます。


むしろ、事業計画は作らずにすませたいと

いう方も少なからずいるようです。


これは極端な例ですが、「融資の申込をし

たら、銀行から事業計画を出せと言われた

ので、作って欲しい」と私に依頼されるこ

とがありますが、「では、貴社の事業の内

容を教えて欲しい」と依頼すると、「そん

な面倒なことをしたくないから専門家に頼

んでいる」と言われることもあります。


要は、事業計画は融資申請の手続きのため

だけの書類としか考えていないということ

のようです。


話しを戻すと、事業計画を作成することに

否定的に感じる理由として、銀行には口頭

で自社の状況を伝えるだけで済むと考えて

いる方も多いという事情もあると思いま

す。


そのように考える要因として、かつて、中

小企業金融円滑化法(融資のリスケジュー

ル、すなわち、融資条件の変更によって、

融資の返済の猶予を促す法律)の申込は、

口頭だけで申し込みがあっても極力受け付

けるようにとの当局からの指導があり、多

くの金融機関では、事業計画を含む書類の

提出を受けずに条件変更に応じた例がある

ということです。


また、金融検査マニュアル別冊中小企業編

でも、例えば、事例12の解説として、次

のように記載されています。


「中小・零細企業等の債務者区分の判断に

当たっては、今後の業況見通しや借入金の

返済能力の判断について、債務者が作成し

た経営改善計画や収支計画等によって確認

することが望ましいが、それらがない場合

であっても、例えば、本事例のように、金

融機関が返済条件の緩和を行う際、債務者

の今後の収支見込等を基に返済能力を検討

した資料等で確認することもできると考え

られる」


この事例の会社は、「3期連続で赤字を計

上、財務内容は倉庫部分の減価償却不足額

を加味すると実質債務超過状態に陥ってい

る」会社で、金額は明確に書かれていない

ものの、恐らく約2〜3億円程度の融資に

ついて「3年前から元本返済猶予の条件緩

和」に応じているようです。


このような会社であっても、同マニュアル

では「経営改善計画や収支計画等による確

認」を必須としなくてもよいと記載してい

ます。


このような当局の指針が示されていること

から、事業計画がなくても融資の申込は可

能と考えている方もいるということです。


もちろん、確実に融資に応じてもらえるよ

うにするためには、自ら作成した事業計画

を書面で提出することが望ましいわけです

が、もうひとつ、別の観点から事業計画に

関する考え方について述べたいと思いま

す。


金融機関は、なぜ、融資先の事業計画にこ

だわるのかというと、融資先を支援したい

ということだけに限らないということで

す。


前述の金融検査マニュアル別冊中小企業編

を読んでもらえると分かるのですが、例え

ば、事例28の解説では、「債務者は、本

業は順調であるものの出資金の減損という

一時的かつ外部的な理由により、大幅な赤

字、債務超過状況に陥っているものの、本

業である水産加工業は順調であり、また、

キャッシュフローの状況も悪化しておら

ず、今後も当初約定通りの返済が可能であ

るならば正常先に相当する可能性が高いと

考えられる」と記載があるなど、業況のよ

くない会社であっても、正常先として取り

扱うことを可能とすることを認めていま

す。


この意味するところは、債務超過先への融

資金は約70%の貸倒引当金を積まなけれ

ばならないけれど、正常先であれば数%の

貸倒引当金ですむということです。


金融機関が事業計画にこだわる本当の理由

は、金融機関にとって費用である貸倒引当

金を減らすということです。


これは、メガバンクなどの経営基盤が強く

て余裕のある銀行の場合、前述の事例のよ

うな会社に接したときは、検査マニュアル

の解釈を適用せずに、決算書通りの債務超

過先として貸倒引当金を積むということも

あります。


そのようにすることの方が効率的であると

メガバンクは考えているからです。


話しを戻すと、金融機関が要求する事業計

画は、融資をする側の事情で要求している

ということです。


だから、「銀行への事業の見通しの説明は

口頭で行うだけでだいじょうぶだった」と

しても、それは、必ずしも、その会社の将

来はだいじょうぶであると銀行が確信した

とは限らないということです。


結論は、仮に、銀行が書面ではなく口頭で

事業計画を説明してくれればよいと言った

としても、それはその会社に対して事業計

画がなくてよいというお墨付きを銀行が出

したわけではないということです。





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●編集後記

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私は、炭火で焼いたばかりのあつあつのも

のを食べるのが好きです。


でも、そのような状態で焼き鳥を食べられ

お店は、小さくて、目の前で焼き鳥を焼い

くれるお店でないと難しいと思います。


でも、そういったお店はなかなかインター

ネットでは見つけられないので、実際にお

店に行って確かめるしかないと思っていま

す。


とはいえ、何軒かのおいしいお店は見つけ

ているので、機会があればブログなどにお

店の様子をアップロードしたいと思います。








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2017年12月02日

[ビジネスのきづき](352)「事業計画の役割」

読者のみなさま、こんにちは。







先日、近所の稲刈りが終わった後の田んぼ

の中を、野生の鹿の群れが走って行った姿

を見て、迫力に驚いた六角です。


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●事業計画の役割

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前回の記事で、事業計画を作る理由につい

て説明しました。


(ご参考→ https://goo.gl/eCh516


今回は、別の観点から事業計画の大切さに

ついて述べたいと思います。


会社の活動の内容を示すものには、経営理

念(基本方針、ビジョン、ミッション、存

在意義なども含みます)や、経営戦略・戦

術などがあります。


経営理念は、会社の目指すところや目的地

を示しており、その目的地にどのような方

法や道を通って行くかを示すものが経営戦

略・戦術です。


経営理念や経営戦略は、中小企業では、比

較的容易に作ることができます。


むしろ、経営理念ありきで、それを実現す

るために会社を起こしたという方が多いで

しょう。


しかし、経営理念と比較して、事業計画の

作成は難しいようです。


なぜなら、事業計画は、経営理念や経営戦

略と比較して、盛り込む内容が具体的、か

つ、たくさんあるからです。


例えば、いつまでに、だれが、どれを、ど

れだけ行うのかということを数値で示さな

ければならないからです。


このように細かいことを決めるという負担

があるものの、だからこそ、精緻な活動が

可能になり、目標にも最短で到達できるよ

うになるといえるでしょう。


ここまでの内容について、まとめると、経

営理念はどこへ(Where)、経営戦略

はどうやって(How)、事業計画はいつ

までに(When)、だれが(Who)、

どれを(What)、どれだけ(How 

Many , How Much)を示す

ということです。


ただし、事業計画で気をつけなければなら

ないことがあります。


それは、細かすぎてもいけないということ

です。


事業計画を細かくしすぎてしまうと、作成

の負担ばかりでなく、実績を計測する負担

や、達成しなければならない目標が多くな

り、最終的な経営理念に向かうことよりも

目の前の数字を追いかけるという、本末転

倒の状態に陥ってしまいます。


もうひとつの注意点として、事業計画は、

作成することが目的ではないということで

す。


これは理解が容易であると思いますが、事

業計画は「計画」であり、ある面で仮設で

あるということです。


例えば、売れると思っていた商品が実際に

は売れなかったり、その逆もあります。


そこで、より利益を得るためにはどのよう

な活動が望ましいのかということを見極め

るためにも、仮説と検証をなるべく多く繰

り返すことが、より精緻な事業計画へと磨

き上げていくことになります。


また、事業計画は、そのような作業をする

ためのツールでもあるということです。


事業計画は、「融資申込をしたら、銀行か

ら依頼されたから作成した」などと、受け

身で作成する会社も多いようですが、よい

事業活動の改善のためのツールと考えると

能動的に作成できるようになるのではない

でしょうか?




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●編集後記

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私が住んでいる地域は、自然が豊とはいえ

人気(ひとけ)のあるところに鹿が現れる

ことは珍しいことでした。


というのは、最近、野生の鹿の数が増えす

ぎている状態だときいているからです。


恐らく、山奥では十分な食べものが得にく

くなり、人の住んでいるところにも現れる

ようになったのでしょう。


鹿というと、かわいらしい動物として人気

(にんき)がありますが、栃木県では、猪

や猿とともに農作物を荒らす害獣に指定さ

れており、実際に多くの被害が出ているよ

うです。


ちなみに、最近、ジビエブームになってい

るのは、駆除した鹿や猪を地域おこしに活

用しているからのようです。


ともあれ、人と動物の共生の難しさを改め

て感じました。






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